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人がまちを支えている~地域を見守る、民生委員児童委員!ってどんな人?②地域でイベント

こんにちは。生活福祉課の石川です。

「民生委員児童委員とは」という題目で、民生委員児童委員の役割や活動の概要について触れた前回に続き、今回は民生委員児童委員が地域と協力して開催したイベントの一つを紹介します。

「民生委員児童委員って、こんな楽しそうな活動もしているんだ」そんな感覚で見ていただけたらうれしいです!


市内10地区で活動中

鎌倉市では約220人の民生委員児童委員が在籍し、市内10地区に分かれて、それぞれの地区がチームのように協力しながら活動しています。

鎌倉市民生委員児童委員協議会 地区割

今回、紹介するのは、第2地区の民生委員児童委員の活動です。

地域で協力してイベント開催

今年のゴールデンウィーク最終日。

材木座たぶのき公園が、にぎやかな声に包まれていました。やっていたのは、材木座の乱橋(みだればし)自治会が主催する地域密着型イベント「たぶのきよもぎフェス」。地域交流や多世代交流、防災意識の向上を目的にしたイベントで、自治会所属の「材木座女子会」の方々を中心に、半年以上かけて準備しました。

よもぎ団子で「笑顔の輪」

大人から子どもまで長蛇の列ができていたのは、よもぎ団子の炊き出し。早春に畑で摘んだよもぎの新芽と乾燥よもぎを使い、上新粉と白玉粉を混ぜた生地を茹でて、美味しいお団子づくりに挑戦していました。

心を込めて作ります

団子を茹でる時に使っていたのは、防災用品として実際に使われるカマドとお鍋。炊き出しの練習も兼ねて火起こしから行い、準備時間中に出来上がった生地を子どもたちが楽しんで成形する姿が印象的でした。

訓練もかねて、火起こしできますね

あんこときなこをつけて、外で食べる茹でたてのお団子は格別の美味しさ!会場のあちこちで笑顔の花が開いていました。

公園のシンボル「たぶのき」の周辺で鬼ごっこをしたり、シロツメクサの花のかんむりを作ったりとのびのび遊ぶ子供たちと、その様子を見守りながら談笑する大人たち。赤ちゃんからお年寄りまで本当に様々な方が参加している様子は、「近隣にこんなにも色々な人が暮らしているんだな」としみじみ考え直すきっかけを与えてくれます。

避難経路ツアー

防災意識の向上も目的にしている「たぶのきよもぎフェス」。たぶのき公園の裏手にある山は、市の避難路にも指定されており、午前と午後の2回に分けて、この避難路を歩くツアーを開催しました。

世代を超えて、みんなで参加

1回あたりの参加者は15名ほど。山の中腹あたりにかつて金刀比羅宮の神社があり、今でこそ鬱蒼とした森の様相となっていますが、在りし日には灯台も建てられ、材木座に暮らす漁師の生活を見守っていたと言います。
山自体はさほど大きくなく、避難路もすぐに登りきることができます。小学生もちょっとしたハイキング気分で歩くことができ、災害時は雨の日や寒い日など、悪条件となることも想定されるため、課題となる部分についても参加者で共有することができました!

山をかき分けて進みます

今回印象的だったのは、
「そもそも今回歩いた道が避難路として指定されていることを知らなかった」という参加者からの声。

たぶのき公園は海から近く、大地震が発生した時には周辺で津波の被害も想定されるため、避難路を見て学び、実施に歩いてみることが、いざという時の備えにもつながります。

企画・運営に関わった民生委員児童委員の感想

地域ではこんな声があがっていると話すのは、第2地区民生委員児童委員で材木座女子会メンバーの中村祥子さんです。

「折角若い世代の方が転居してきても、なかなか交流する機会がなく残念。コロナ前もいろいろ地域の行事をしていたけど、これからは若い方が中心になって、何か新しいイベントがあると楽しいわね」

材木座女子会メンバーの第2地区民生委員児童委員 中村祥子さん

昨年、乱橋自治会役員会でのそんな声を受けて、若いお母さんの発案で、今回の「たぶのきよもぎフェス」が開催されました。

「当日までの準備は、数人の主要メンバーが担いましたが、当日は、自治会の枠を超えて、多くの近隣住民の方々が参加し、老若男女皆さまがお力を貸してくださいました。」と感謝の気持ちでいっぱいと語ります。

中村さんは「今まで良くお見かけしていたご近所の方とはじめて言葉を交わすことができました。こうしたイベントがないと、道ですれちがっただけでは、お話する機会はなかなかありませんから。」とイベントを開催することでつながりのきっかけができると言います。

避難路ツアーへでは、参加する方々の関心の高さを見て、昨今の防災意識の高まりも実感されたようです。
災害に対して万全に備えるということは、簡単にできることではありませんが、各家庭での防災だけではなく、地域の防災訓練などにも関わると、「その時」が訪れた時の心構えになると日頃の備えの大切さを訴えられ、「こうしたイベントが1回で終わることなく、少しでも続けていけたら、と願っています。」と中村さんは笑顔で話します。

つながることで力に

地域には、自治会をはじめ多くの関係機関の方が活動されています。多くの方々がつながりを持つことで、困った時や何かをやろうという時に大きな力になることがあります。
民生委員児童委員も、地域の一員となって活動に参加することで、民生委員児童委員の基本的な活動である見守り支援につながることもあります。

一緒に活動しませんか?

人と話すことが好き、地域に貢献したい、困っている人の力になりたい・・
そんな方は、民生委員児童委員にピッタリ!

任期は3年、定年が75歳になり、次の一斉改選は来年、令和7年12月1日になります。

「加入するハードルが高そう」、「専門知識が必要なのでは?」と思っている方でも大丈夫。現在活動しているメンバーからは、「福祉や介護、保育などの専門家でないからこそ、住民と同じ目線に立って寄り添うことができる」との声も。

活動にご興味がある方は、ぜひ生活福祉課までお気軽にお問い合わせください。

生活福祉課
市役所本庁舎1階
電話番号:0467-61-3958
メール:engo@city.kamakura.kanagawa.jp

次回は、民生委員児童委員の中でも、子育て支援について専任して活動している主任児童委員の活動について、紹介します。

(生活福祉課)