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給食の様子を覗いてみよう(小学校編)~海から受け継ぐ食文化②

前回、漁師さんが鎌倉のこどもたちのために学校に鎌倉の海で獲れたワカメを届けていることに焦点をあて紹介しました。学校に届いたワカメと、どのようにしてこどもたちが食べているのか、実際に小学校の給食の様子を覗いてみましょう。

お昼の時間、いただきます!

5月24日、鎌倉市立第二小学校の給食に登場したのは、「鎌倉産ワカメのみそ汁」。ワクワクした表情を浮かべ給食を楽しみに待っている5年1組にお邪魔しました。

こどもたちが給食室から給食を運んでいます

スーパーや飲食店で普段目にすることの少ない鎌倉の漁師さんが獲った鎌倉産ワカメ。学校の給食用として特別に加工して提供しています。配膳が楽しみですね!

献立の中身など給食についてみんなに説明しています
今回は、地場のものを味わう学校給食デー「ぱくぱく」を読み上げました
みんなウキウキと給食を取りに来ています

鎌倉ワカメ漁を学習

食べる前、栄養士の佐野さんから鎌倉産ワカメの話を真剣に聞いています

今回は、地場のものを味わう「特別な給食」ということで、給食を食べる前に栄養士の佐野さんから、鎌倉産ワカメについて解説がありました。

学校の掲示板にも貼り出しています

「ワカメを獲る時の秘密兵器は、長さ約1.5メートルのカマ。口にくわえた箱めがねで水面を見ながら漁をしているんですよ」。
こどもたちは、自分の背丈より大きいカマが使われているのにびっくり!
漁の最盛期が2月中旬~3月末と知ったこどもたちは、「水が冷たい時期に、ワカメを獲ってくれる漁師さんはすごい」と驚きの言葉を口にしていました。

さぁ、お待ちかねの給食タイム!

給食を無我夢中で食べています

メインの献立「きんぴら丼」とともに、「鎌倉産ワカメのみそ汁」をいただきます。鎌倉産ワカメは、シャキシャキとした歯ごたえが印象的。食感がより引き立つように加熱工程に調理員さんの工夫が凝らされ、小学生でも安心して食べられるサイズにカットされているのだそう。
「調理員さんの心のこもった下準備もあって、よりおいしくいただけるんだな~」と横に目をやると、すでにおかわりを求める行列が!

おかわりの大行列です

みそ汁の入った食缶は、またたく間に空っぽになってしまいました。

きれいに空っぽ!

食後、こどもたちは、「食感が良くて美味しかった」「よく味わって食べられた」「みずみずしくてツヤがあった」「近くの海で獲れたワカメを食べることができてうれしかった」「ワカメが美味しくてごはんがすすんだ」とうれしそうに話していました。

地場産品から社会問題を知るきっかけに佐野さんがこどもたちに伝えていたのは、鎌倉産ワカメが貴重だということ。全国のワカメ産地に比べて生産量が少ないうえ、海水温や環境変化の影響を受けやすいのだそうです。佐野さんは、「地場産品を給食に取り入れることで、こどもたちがこうした問題も意識できるようになればいいですね」と語ります。

担任の山田先生は、「給食がこれほどのスピードで「即完食」となったのは今日が初めて!こどもたちは食事前の紹介も真剣に聞いていました。漁師や調理員さんなど給食に関わる人たちの気持ちが伝わったのでは」とうれしそうに話してくださいました。

漁師さんからこどもたちに食のバトンがしっかりとわたっていることを見ることができた給食の様子でしたね。次回は、「給食の様子を覗いてみよう(中学校編)」です。
ぜひお楽しみに!

みんなにも読んでほしいですか?

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