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鎌倉地域の海の3つの危険

こんにちは、農水課の水産スタッフです。

日々の漁を安全に、型化かたか できる環境づくりへ――。


こんな思いを胸に、鎌倉市は「まちの漁業」「まちの資産」を後世へつないでいく漁業支援施設の整備を、坂ノ下に計画しています。

そう、これが「ミズキカマクラプロジェクト」です。

現在、坂ノ下・材木座に漁業をサポートする施設はありませんが、このことにより多くの「危険」と隣り合わせの状態が続いているのです。今回はそんな「危険」から、新たな施設を整備する必要性を紐解いていきます。

その危険とは、大きく分けて3つ。

1つ目は、「漁師さん=人の仕事の中」に迫る危険です。
坂ノ下や材木座で、漁師さんが漁へ出る光景を目にしたことはありますか? 浜に保管してある船を台車に載せ、重い船を海まで数十メートル押して運ぶのです。漁を終えて帰ってきた時も同じこと。波打ち際に船を停泊させると、今度は走って砂浜にある台車を取りに行かなければなりません。なぜ急ぐ必要があるのか。それは、無人となっている船が転覆する危険があるからです。

船を人力で押して出漁

特に波が高い時に船を出すのは危険です。

「漁に出たくても、波の影響で漁船の出し入れができない日がたくさんある」

と漁師さんは、言います。漁獲量の減少は、私たちの食卓にも影響を及ぼしかねません。こうした状況も、安全に出し入れができる場所があれば少しでも改善することができます。

2つ目は、「海で楽しむ人のアクティビティの中」に迫る危険です。砂浜や波打ち際を漁船が行き来するため、ぶつかる可能性があるからです。その危険は、浜辺で散歩を楽しむ人にも及んでいます。

漁船とマリンスポーツを行う人が近い位置に

3つ目は、「海岸周辺の住民の暮らしの中」に迫る危険です。
坂ノ下や材木座周辺の漁師さんたちの漁具が収納されているのは、浜辺に建てられた小さな木造の小屋。過去の台風シーズンには強風・高波によって破壊され、その瓦礫が砂浜や国道に散乱したこともありました。

台風によって小屋が被災している様子
国道などに瓦礫が散乱してしまい危険な状態に

もし防波堤のような構造物があったとしたら…。
もし船や小屋を自然災害から守れる場所があったとしたら…。

そうすれば、漁師さんたちが安心して仕事に専念できることはもちろん、海でレジャーを楽しむ人や近隣住民の安全が確保されることも間違いありません。

シラスやワカメを中心に、さまざまな海の幸が水揚げされる鎌倉の海。サーフィンなどマリンスポーツを楽しむ人でにぎわう鎌倉の海。10年、20年先も安全で誰もが集まれる場所であるように、みんなで考えていきましょう!

みんなにも読んでほしいですか?

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