地域がまちを支えている~自治会町内会のアレコレをご紹介!①加入率が減っているのはなぜ?
こんにちは!
自治会町内会を担当している、鎌倉市地域のつながり課の泉と本多です。
自治会町内会は、住んでいる地域をよりよいものにしていくために、地域で協力しあい、課題解決に取り組む、地域に欠かせない団体です。
ですが近年、全国的に加入者が減少していることが課題となっていることは皆さんご存知でしょうか。
鎌倉市も例外ではありません。そもそも自治会町内会ってどんなものか分からないという方も多いのでは?
そんな自治会町内会について、3回にわたり役割や魅力などを私たちがご紹介していきます!
自治会町内会に入る人が減っている!?
鎌倉市の加入率は?
鎌倉市内には、約180の自治会町内会がある中で、市内76,979世帯のうち60,152世帯が加入していて、その加入率は78.1%です。
これを見て、「鎌倉市の加入率って結構高いんじゃない?」と思った方もいるかもしれませんが、前述の通り、年々減少しているのが現状です。
近隣市ではどうなってるの?
加入率の減少は、鎌倉市だけでなく、近隣市でも課題になっています。
人口規模が大きい街ほど、減少の幅が大きいことも特徴です。
なぜこんなに減っているの?
総務省が開催している「地域コミュニティに関する研究会」の報告書によれば、その大きな要因が「ライフスタイルの変化」です。
以前と比べて単身世帯が増加し、女性や高齢者雇用が拡大したことで、住民が地域コミュニティに関わる機会や時間が減り、自治会町内会への加入にも影響していると指摘されているのです。
実際に、若い世代の多い新興住宅地や集合住宅では未加入の世帯が多いですし、反対に高齢の方が増えたことに伴い、役務や会費が負担となり退会される方も増えているようです。
そもそも自治会町内会ってなんなのさ!
そもそも自治会町内会ってどんな役割があって、納めた会費はどのようなことに使われているのでしょうか。
主に、自治会町内会には、下記のような役割があります。
例えば、地域の課題解決や防犯・防災。
住民がよく使う道が「薄暗くて夜間は怖い」という課題があれば、会費だけでなく市の補助金を活用して防犯灯や防犯カメラを設置することも。
「防犯・防災」などの専門チームを組んで活動する自治会町内会もあります。
文化・レク活動もたくさんあります。
定番は、夏祭り。老若男女が集う一大イベントで、手づくり感ある温かさや格安の模擬店などを楽しみにしている人も多いはず。
これらのイベントは、住民同士での親睦を深めることも開催目的の1つ。顔の見える関係性があると、助け合いが必要な災害時・非常時に心強いですよね。
自治会町内会では、災害時の避難誘導や安否確認などの訓練も行っているので、日頃から参加・把握しておくと、より安心です。
自治会町内会にも専用ホームページがあるって本当?
活動内容は、自治会町内会によってさまざま。中には、専用のホームページを作って情報発信している自治会町内会もあります。
湘南モノレール西鎌倉駅西側にある「西鎌倉住宅地自治会」では、令和4年10月にホームページを開設。
今回は、「西鎌倉住宅地自治会」の広報部長、原さんにホームページの開設についてインタビューしてみました。
泉:今日はよろしくお願いします。自治会にホームページがあるのはめずらしいですよね。何かきっかけがあったんですか?
原さん:最近は会員であってもなくても、地域と関わる機会が少なくなっている方が増えています。
多くの方に自治会の活動を知ってもらうことで、少しでも地域の方との関わりが増えたらいいなぁと思ったのがきっかけです。
泉:地域とのつながりをつくるためのアイデアだったんですね。
原さん:そうです。自治会は、地域の方が安心して暮らせるための住環境づくりや、地域に関する様々な情報を共有することが役割だと考えています。
会員のみに限らず地域の方々と少しでもコミュニケーションの機会を作るためには、自治会活動を多くの方に見ていただき、知ってもらうことが重要と考え、活動内容を見える化しようと考えました。
泉:実際に効果は感じられましたか。
原さん:ホームページを作成したことにより、地域住民の方々へ新鮮な自治会活動情報を見える化し、発信できるようになりました。
活動を見える化したことで、イベント情報も発信できるようになったので、自治会活動に参加しやすい環境づくりができたと感じています。
泉:活動が広く公開されていると、安心感も持てますね。地域から、「こんなこともしてほしい」という要望も届きますか?
原さん:「回覧板の内容をもう一度みたい」といった声が多く届くので、今以上に迅速にホームページ公開を行い、住民のみなさんへ回覧物/行事などの最新情報を提供していきたいですね。
泉:ホームページを運用することは大変だと思いますが、どのような運用で行っているのですか?
原さん:ホームページの更新は自治会広報部内の5名の実働チームに情報を共有し更新してもらっています。この実働チームは、会社などで広報に従事していた方などホームページ関係に詳しい地域の方々にご参加いただいています。
泉:今後の課題について教えてください。
原さん:ホームページの編集技術を持つメンバーの維持や、 とりまとめを行う広報部側のモチベーション確保が継続的な課題です。 スキル確保や活動意欲維持の課題は、どこも同じだと思うので、 他の自治会町内会さんとも、解決の糸口となるような情報交換を してみたいと思っています。今の私たちの運用ノウハウなども 是非参考にしていただきたいですね。
泉:ホームページの作成は貴重なノウハウだと思うので、たくさんの自治会町内会に広がっていってほしいです。本日はお忙しい中ありがとうございました!
鎌倉市では、ホームページを運用している自治会町内会をリンク集としてまとめているので、ぜひご覧ください。それぞれの自治会町内会の工夫が光る個性あふれるホームページです。
地域とのつながりは、”安心できる生活”をもたらす!
ここまでご紹介したように、自治会町内会は地域の日々の生活のため、非常時のため、楽しみのために、見えないところで様々な取組を行っています。
このような自治会町内会の取組は、地域のつながりをつくり、地域住民に安心できる生活をもたらしています。
自治会町内会の活動を少しでも皆さんに知ってもらえたら、担当者としてもうれしい限りです。
鎌倉市では、自治会町内会活動が円滑に行えるよう、加入促進の支援を図るとともに、安定した地域社会の形成にこれからも取り組んでまいります。
次回は、コロナ禍を経て、フレンドリー鎌倉(鎌倉青少年会館)広場で久しぶりに開催された7町内会合同の盆踊り大会のレポートをお届けします!
地域の皆さんの笑顔あふれる会場の様子や、運営に携わる会員さんの生の声をご紹介します。お楽しみに!
(地域のつながり課)