細かすぎる!鎌倉市のごみ分別、その理由とは?
こんにちは、市民ライターの田辺です。
鎌倉市公式noteマガジン「そらうみまちきれい」では、鎌倉市の環境に関する取り組みについて紹介していきます!
他市から鎌倉市へ移ってきた方から「鎌倉市のごみ分別って、細かすぎませんか?」と驚かれました。長年住んでいると気づかないですが、言われてみればたしかに!
「今日は燃やすごみの日」「週イチのペットボトルの日」「月イチの製品プラスチックの日」など、毎朝ごみ出しのことを考えているかも。
どうしてごみの分別がこんなに細かいのか、鎌倉市環境部ごみ減量対策課に聞いてみました。
鎌倉市のごみ分別は21種類!
ーーー鎌倉市のごみ、なぜ細かく分別して収集するのですか?
それは、分別することで「燃やすごみ」がリサイクルされて「資源」になるからです。
2022年3月現在、鎌倉市のごみの分別は12種類、細かく分けると21種類となっています。
例えば、紙類などは6種類(ミックスペーパー、新聞紙、雑誌・古本、ボール紙、紙パック、段ボール)に分別することで、それぞれ適した資源にリサイクルされます。
鎌倉市のリサイクル率は、2004年から2008年まで5年連続で全国1位(※)だったことをご存知でしょうか。その後は1位ではないながらも高いリサイクル率を誇り、2018年には再び1位(※)に返り咲きました。
※人口10万人以上50万人未満の市の中で
2019年の調査では、リサイクル率が全国平均の19.6%に対して、鎌倉市は52.1%となっています。このような高いリサイクル率となったのも、ごみと資源を細かく分別していただい市民のみなさまのおかげです。
これまで燃やすごみとなっていたものが分別によりごみと資源に分けられたことで、燃やすごみは平成の30年間で約60%も減らすことができました。
ごみ袋有料化も燃やすごみを減らすきっかけに
ーーー燃やすごみが60%減! 数字に表れると、ますます分別しようという気持ちが湧いてきます。それには、ごみ袋が有料になったことも大きいのではないでしょうか。
その通りです。2015年から燃やすごみと燃えないごみの収集袋を有料化したことにより、市民の皆さんが「ごみを減らそう」と意識してくださった結果でもあります。
これまでのごみ収集の主な取り組みを振り返ってみましょう。
市民だけでなく、事業者の皆さんにも分別収集を徹底していただいたことも大きいです。
ごみの焼却量の1/3は事業系のごみなのですが、2013年から機械により産業廃棄物や粗大ごみなどが混ざっていないか確かめる検査を実施したこと、2016年から指導員が事業者を訪問し分別の徹底をお願いしたことなどにより、取り組み前は9割のごみを焼却していましたが、取り組み後は5割にまで減ったんですよ。
市民、事業者の皆さんの取り組みへの協力のおかげで、こんなに燃やすごみが減りました。ありがとうございます。
2029年度までに燃やすごみを1/3に!
ーーー今後、さらに燃やすごみを減らしていくための鎌倉市の取り組みについて教えてください。
鎌倉市では、2019年度に約3万トンだった燃やすごみを、2029年度までに1万トン以下に減らすことを目指しています。これを達成するためには、家庭から出る燃やすごみの約半分を占める生ごみと紙おむつの資源化、そして事業系ごみの全量を資源化する必要があります。
きちんと分別すれば「燃やすごみ」の中にも資源となるものがまだまだたくさんあるかもしれません。LINEのごみ出し案内「鎌倉ごみ調べ」を使っていますか? 資源になるものをうっかり燃やすごみとして出しているかもしれませんよ。
「鎌倉ごみ調べ」を使うと、「燃やすごみ」が「資源」になるかも!?
次回は「鎌倉ごみ調べ」について、ご紹介します!