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おウチの前でごみ出しピック~なぜ今、おウチの前でピックなのか担当職員に聞いてみた

こんにちは、広報戦略ディレクターの林です。
今日は、前回の記事から続いて「なぜ、今、ごみをおウチの前でピックする『戸別収集』を検討しているのか」を、戸別収集の事業を担当する中澤課長に話を聞いてみたいと思います!

と、この記事から読みはじめた方とすれば「戸別収集」って、ソレ何よ?という方もいらっしゃいますよね。前回の記事を下記リンクに。

広報)林(林):こんにちは、中澤課長!以前から存じ上げているってことで、中澤さんでよろしいでしょうか。

環境)中澤課長(中):もちろん、さん付けで、どうぞどうぞ。そもそも林さん、「役職づけ」で呼んでないですよね(笑)

林:「さん」でお呼びするお許しをいただいたということで早速。今年4月から環境部ごみ減量対策課の配属になったと聞いています。2012年~2016年にモデル事業を実施したものの、全市展開に至らなかった「ごみをおウチの前でピックする『戸別収集』の実施検討の担当になられたそうですね」

戸別収集の推進を担当する中澤課長

中:戸別収集の実施検討については、以前から行ってきていました。今回改めて、市民のごみ出しにかかる負担を減らし、持続可能な収集体制をつくるため戸別収集への切り替えを検討しています。


戸別収集のイメージ

林:「市民のごみ出しにかかる負担を減らし持続可能な収集体制をつくる」このあたりをもう少し詳しく教えてください。

中:わかりました。その説明にあたっては、戸別収集による3つのメリットをイメージしていただくとわかりやすいかと思います。
①高齢者、子育て世帯をはじめ、さまざまなライフスタイルのもとで生活する市民のごみ出し労力を削減できる
②クリーンステーション(集積所)収集に伴うさまざまな負担軽減につながる
③ごみ出し責任の明確化によるごみの減量につながる

すでに戸別収集を行っている東久留米市での戸別収集排出例

林:では①の「市民のごみ出し労力を削減できる」から教えてください

中:自宅敷地内にごみ出し出来るようになれば、自宅のごみ箱の延長という感覚でごみ出しが出来るようになります。子育て世帯や高齢者世帯のごみ出し負担軽減という点のみならず、ライフスタイルが多様化する中で、例えば、夜遅くまで仕事をされている方など朝早くにごみ出しをすることが難しい方も、ご自身のタイミングでごみを出せるようになるなど市民のごみ出し労力の削減につながります。

林:なるほど、鎌倉って地域によっては高齢者が多い地域がありますからね。

中:「ごみ出し」は人が生活をする上で必須です。そして、そのごみを収集するというのは、「公共サービス」の基礎的なひとつであり、そのサービスはどんな人にも出来るだけ同じレベルで届けたいという考えがあります。

林:では、②の「クリーンステーション(集積所)収集に伴うさまざまな負担軽減につながる」についてはどうでしょうか。

中:管理当番や動物被害があったごみの清掃などクリーンステーション収集に伴い必要となる対応について負担軽減が図れます。
なお、全品目戸別収集となれば、クリーンステーションが無くなることとなり、負担はさらに軽減されます。

林:では、最後の③の「ごみ出し責任の明確化によるごみの減量につながる」についてはどうでしょうか。

中:各戸でごみを出すことにより、自宅から出たごみということが明確になり、ごみに対するひとりひとりの責任感が高まることが見込まれます。

戸別収集について熱い議論がかわされました
※撮影時のみマスクを外しています

林:では、意地悪な質問をさせてください。

中:あ、出た出た、林さんの得意なやつですね。でも、多くの人の意見をとにかく聞きたいので、どうぞ。

林:現在、把握しているデメリットを教えてください。

中:ど真ん中の質問ですね。1番にあがるのが、「収集効率が下がり、収集経費が増加すること」です。

林:現行の収集方法と比べて、どれくらい増加する試算ですか?

中:林さん、今年4月から本格的な検討スタートですよ。そこも現在検討試算しているんですよっ!

林:中澤さん、ごめんなさい。「ごみをおウチの前でピックする『戸別収集』」は大きなメリットがあるなと感じます。だからこそデメリットも知りたいなと前のめりになっちゃいました。

中:2012年~2016年に実施したモデル事業を行ったときのアンケート調査はとても参考になっています。

林:どんなことでしょうか。教えていただけますか。

中:「クリーンステーションにごみを持ち寄ることでご近所付き合いが生まれていた」「共働き世帯で日中不在になるので、自宅前にごみ箱を置いておくのは不安」など、「ごみをおウチの前でピックする『戸別収集』」にかかる経費のこと以外にも配慮して事業を検討する必要があるなと思いました。

林:まさに生活者視点のご意見ですね。事業を検討する段階で実生活をもとにしたリアルなご意見は貴重ですね。

中:そうなんですよ。以前モデル事業として実施した際のアンケート調査では、63.5%の方がクリーンステーション収集と比べて「楽になった」との回答もあります。

林:その結果を見ると、「①市民のごみ出し労力を削減できる」には効果があることが伺えます。

中:そのとおりです。これは、鎌倉市が戸別収集の実施によって期待していることのひとつでもあるのです。
それから、「ごみを持ち寄ることでご近所付き合いが生まれていた。コミュニティ形成につながっていた」というお話は市としても十分に認識しています。一方で高齢化だけではなく、転入転出、ライフスタイルの多様化により、設置場所の調整や管理が難航し、住民トラブルに発展してしまっているクリーンステーションもあり、戸別収集に早く移行してほしいといった要望を多くいただいています。戸別収集モデル事業の検証結果等についてはホームページをご覧ください。

林:おっと、思ったより長くお話を聞いてしまいました。

中:林さん、最後にこちらを読んでいただく方々に、ぜひともお伝えしたいことがあって、いいですか?

林:どうぞどうぞ。

中:鎌倉市では戸別収集の実施に関するアンケート調査を実施しています。
皆が暮らしやすい鎌倉市の実現に向け、皆様の意見やアイデアをどうぞお寄せください。(受付期間は12月12日までです)

林:今日はありがとうございました。

中:こちらこそ、どうもありがとうございました。