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新型コロナワクチン小児接種の開始にあたって、お伝えしたい4つのこと

(今回ご紹介する内容は、3月16日時点の情報となります。)

みなさん、こんにちは。鎌倉市長の松尾です。
日頃より、新型コロナウイルス感染拡大防止へのご協力ありがとうございます。

新型コロナワクチン接種事業においては、鎌倉市医師会、鎌倉市薬剤師会をはじめとする関係機関の方の多大なるご尽力と、市民のみなさまのご協力により、追加接種が順調に進んでいます。

まもなく、3月23日から鎌倉市でも新型コロナワクチンの小児接種がはじまります。効果(メリット)や副反応(デメリット)をご理解のうえ、受けるかどうかの判断をお願いします。

なぜ、小児接種をはじめるのか

5歳から11歳までの小児へのワクチン接種をするべきか否か。たくさんの情報があり、判断に迷われている方も多いのではないかと思います。

・今後、様々な変異株が流行することも想定されること
・現時点において特に重症化リスクの高い基礎疾患等を有する小児に対して接種の機会を提供することが望ましいと考えられること

このことから、小児を対象にワクチン接種をすすめることとなりました。

お伝えしたい4つのこと

次に、ワクチン接種をするかしないか決めるにあたって、私から、ぜひご理解いただきたい4つのことをお伝えします。

1 感染状況のこと

国での議論では、国内における小児の中等症や重症例の割合は少ないものの、オミクロン株の流行に伴い新規感染者が増加する中で、

・重症に至る症例数が増加傾向にあること
・感染者全体に占める小児の割合が増えていること

が報告されています。

鎌倉市内の年代別感染状況はグラフのとおりです。

次に、5歳から11歳の小児の感染時の肺炎等の症状割合です。

オミクロン株流行期における小児の感染状況に関しては、肺炎等の重篤な症状を呈する症例件数は増加していますが、肺炎等の重篤な症状を呈する症例の割合はデルタ株流行期と比較して少なくなっています。

2 新型コロナワクチンの効果のこと

厚生労働省の審議会の資料や国のHPによると、ワクチンの効果は米国で5歳~11歳を対象に実施された臨床試験の結果で有効性が評価されています。

ただし、小児における、現在流行中のオミクロン株に対するエビデンスは必ずしも十分ではありません。

3 新型コロナワクチンの安全性のこと

国によると、12歳以上の方と同様の副反応が確認されていますが、安全性に重大な懸念は認められていません。

これまでの副反応疑いの報告として、頻度としてはまれですが、心筋症や心膜炎を疑う事例が報告されています。

国の公表する報告では、ファイザー、モデルナいずれも10代及び20代の男性の報告頻度が他の年代と比べて高くなっています。また、国ではワクチンの安全性確保のため、接種と因果関係の不明なものも含めて副反応を疑う事例を収集し国の審議会で専門家による評価を行っています。

鎌倉市の状況は表のとおりです。

4 小児ワクチン接種に努力義務はないこと

小児ワクチンに努力義務はありません。

努力義務とは、「接種を受けるよう努めなければならない」という予防接種法の規定のことで、義務とは異なります。感染症の緊急のまん延予防の観点から、皆様に接種にご協力をいただきたいという趣旨から、このような規定があります。

12歳以上の接種はこの「努力義務」が適用されていますが、オミクロン株は小児の感染者の重症化の動向が確定的ではないこと、ワクチンの効果に対するエビデンスが十分でないことから、努力義務は適用されていません。

おわりに

新型コロナワクチンの効果(メリット)と副反応(デメリット)のリスクの双方についてご理解いただき、接種のご判断をお願いします。

接種を受ける場合はコールセンター、ウェブサイト、LINEで予約できます。

ご不明な点がありましたら、ワクチン特設サイトや、厚生労働省のサイト「新型コロナワクチンについて」、又は市ワクチン接種コールセンターまでご連絡ください。

最後に、繰り返しになりますが、小児接種に努力義務はありません。効果(メリット)や副反応(デメリット)の双方についてご理解の上、接種のご判断ください。

また、ワクチンを打っている、打っていないで差別することが絶対にないよう、よろしくお願いします。


今後、新たな変異株が流行することも想定されます。
ワクチン接種が進む中で国から発信されるデータなども含めて常に最新の動向をご確認ください。

鎌倉市では、最新の情報を「新型コロナウイルスワクチン接種特設サイト」で発信しています。


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